鞄のネチャネチャ
最近、大変多いのが
「鞄の内側のネチャネチャを取り除いて下さい」
って言うご依頼。
ほんとコレなんとかしたい!!んですが
残念ながらこのネチャネチャは取ることはできないのです・・・
ご存知の方もいらっしゃると思いますが
これは合成皮革の劣化なのです。
ポリウレタンなどを使った合成皮革は
年数を経ると、空気中の水分と反応して加水分解を起こして
徐々に分解され劣化します。
しかも劣化はその素材が製造されてから始まり、
耐用年数は3~5年程度と言われています。
つまり使用頻度や保管状況によって多少の違いはありますが
時間が経つにつれて、遅かれ早かれこのような状態は免れないのです。
さらに悲しいことに、この合成皮革は高額なブランド商品にも
普通に使用されていて、先日持ち込まれたブランドバッグも
(おそらく日本で最もポピュラーなバッグのブランド)
お客様「これ見てもらえる?すごいことになっとれん」
私 「あー、これは合皮の劣化ですね」
お客様「すごいネチャネチャして、なんか黒いもんも付いとるでしょ?」
お客様「これって取れる?」
私 「すみません、大変残念ですがこれはすでに劣化が進んでいて
きれいに取ることはできないのです」
お客様「え~っ!?そうなん?こっちの鞄なんてほとんど使ってなくて
ずーっと袋に入ったまましまってあってんけど・・・
ほら、この革の色もまだ焼けてないでしょ?」
このお客様は2点お持ちいただいたのですが、2点とも
内側のポケットに中がニチャニチャになっていて、一部は剥離していました。
私 「しかしお客様、あきらめるのはまだ早いです。
当店にお任せいただければ、この合皮の部分は布を使って
作り直すことができるんです」
私 「そうすればネチャネチャもきれいに直りますし
この後何年たっても布ですからネチャネチャには
なりませんよ」
お客様「そんなことできるんや!!」\(^^)/
そうなんです、鞄の内袋のネチャネチャは内袋を布製に作り替えることで
きれいに修復することができるのです。
「でもお高いんでしょ?」
って、そこのあなた!
えーっと、確かにお安くはないですが、なにせほとんどの場合いったん鞄をばらして
手作業で縫いなおさなくてはいけませんから・・・
「いや、だから大体でいいのでなんぼなん?」
まぁ落ち着いて
バッグの大きさ、ポケットの有無、ファスナーの有無、内袋の構造
などにもよりますが、大体1万5千円程度からになります。
(あくまでも「・・・から」ですからね)
それでも大切にされている思い出のバッグなど
もう一度使えるようになったら嬉しいですよね。
ぜひみつむらにご相談下さい。
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